腫瘍マーカー|癌マーカー|CEA|PSA|小平駅前いしかわ内科クリニック|小平駅の内科・胃カメラ・大腸カメラ

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腫瘍マーカー|癌マーカー|CEA|PSA|小平駅前いしかわ内科クリニック|小平駅の内科・胃カメラ・大腸カメラ

1. 健診・人間ドックで指摘された方へ

がん検診や人間ドックのオプションとして腫瘍マーカーを測定し、「高値であったためどこかで精査してもらってください」と結果が返ってきたという方もいらっしゃるかと思います。腫瘍マーカーとは、下記にも記載しましたように色々な種類があります。ご自身の指摘された腫瘍のマーカー種類をご確認頂き、お近くの医療施設にご相談頂ければと思います。

2. 腫瘍マーカーとは(2025年執筆時点)

腫瘍マーカーとは、主にがん細胞によって作られるタンパク質などの物質で、がんの種類(がん細胞の種類)によって特徴があります。
例えば、CEAが高値であった場合に胃や大腸癌などの癌の可能性があると言われるのは、CEAは腺上皮細胞が癌化した腺癌によってみられるタンパク質だからです。つまりCEAが高い場合には、腺上皮細胞のある臓器が精査の対象となりえます。同じように、SCCが高値の場合には、扁平上皮細胞がある臓器が精査の対象となります。
また、本来腫瘍マーカーとは癌の病勢(勢い)を評価する事に用いるものであり、例えば抗がん剤を使用した際などにどれくらい抗がん剤が癌の勢いを抑えられているかといったように使用します。上に記載しました通り、がん細胞でみられるタンパク質などを測定する事になるので、がん細胞が少ない=早期のがんに対しては検出する事が難しく、早期がんの発見には効力を発揮できないとも言われています(参照:日本臨床検査医学会および各種癌診療ガイドライン)。
しかし、全身のがんを定期的にチェックするという事は非常に時間的にも経済的にも負担が大きいと思いますので、「腫瘍マーカーとは早期癌を発見する事に関して効果は限局的である、偽陽性の可能性がある(がんでないのに腫瘍マーカーが上がってしまう)」という事をご理解の上で行う事は良いのかとも思います。
また、がんが進行しても腫瘍マーカーが上昇しない方もいらっしゃいます。例えば、膵臓癌を例にとると、「各腫瘍マーカーの膵癌検出感度は報告により多少異なるが,CA19─9が70〜80%,Span-1 70〜80%,DUPAN-2 50〜60%,CEA 30〜60%,CA50 60%である。(膵癌診療ガイドラインより抜粋)」といったように進行癌でも陽性(=値の上昇)とならない場合は多々あります。そのため、腫瘍マーカーをきっかけとして検査をする事は良いですが、「腫瘍マーカーが陰性だから絶対大丈夫」ではない事もご注意ください。

3. 腫瘍マーカーの種類

がんの種類 主な腫瘍マーカー
食道がん SCC、 CEA
胃がん CEA、 CA19-9
大腸がん CEA、 CA19-9
肝臓がん(肝細胞がん) PIVKA-Ⅱ、 AFP、 AFP-L3
胆道がん CEA、 CA19-9、 Span-1、 DUPAN-2
膵臓がん CEA、 CA19-9、 Span-1、 DUPAN-2
甲状腺がん CEA
肺がん CYFRA、 CEA、 SLX、 SCC、 NSE、 ProGRP
膀胱がん NMP22、 BTA
前立腺がん PSA
乳がん CEA、 CA15-3
子宮頸がん SCC、 CA125、 CEA
卵巣がん CA125
腹膜播種 CA125

4. 各腫瘍マーカーについて

・CEA
CEAとは、腺上皮細胞由来のがんで上昇する腫瘍マーカーです。腺上皮細胞とは全身多くの臓器にあるため、候補となる臓器も多くなります。他の腫瘍マーカーと併せて判断を致しますが、次の検査としては血液検査・甲状腺エコー検査・腹部エコー検査・CT検査・MRI検査・PET-CT検査(自費)・内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)・婦人科診察などが挙げられます。この全てを行うか組み合わせて行うかは、その方の問診や診察などによりますので受診の際にご相談ください。

・CA19-9
CA19-9は消化器領域のがんにおいて上がる事が多いため、腹部エコー検査・CT検査・MRI検査・内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)などが選択肢となります。

・Span-1、DUPAN-2
Span-1・DUPAN-2は、膵癌マーカーとして有名ですが胆道癌(胆のう癌・胆管癌)でも上昇します。膵臓や胆道(胆のう・胆管)を検査する方法としては、腹部エコー・CT検査・MRI検査・超音波内視鏡検査等があります。

・PSA
PSAは「前立腺特異抗原、prostate-specific antigen」の略語で、前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパクです。多くは精液中に分泌されますが、ごく微量が血液中に取り込まれます。そのため、前立腺癌でなく前立腺肥大症や前立腺炎などでも高値を認めます。
当院でもPSA検査や腹部エコーでの前立腺評価は可能ですが、必要時には泌尿器科に紹介させて頂く事があります。

5. 腫瘍マーカーの費用(保険診療・自費診療)

腫瘍マーカーは、上で記載したようにがんの病状・病勢を評価するものなので、「がんが非常に疑わしい」もしくは「がんと診断された」場合でなければ保健診療ではできません。がんが心配であり腫瘍マーカーを測りたいと思われる方は、自費診療となりますのでご理解の程よろしくお願い致します。
・当院での腫瘍マーカー採血費用(自費診療)

癌の種類 検査項目 費用(税込)
食道がん CEA、SCC抗原、シフラ 9,900円
胃がん・大腸がん CEA、CA199 6,600円
膵がん・胆道がん CA19-9 、DUPAN-2Span-1、エラスターゼ 13,200円
肝臓がん AFP、PIVKA- 6,600円
前立腺がん PSA 3,300円

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