逆流性食道炎
逆流性食道炎
逆流性食道炎にも軽症から重症まで存在します。食道粘膜の状態を直接観察できるため炎症の状態を正確に把握するために胃カメラ検査が推奨されます。また、胃カメラ検査では食道や胃に他の原因(疾患)がないかも併せて確認でき、疑わしい部分の組織採取ができるため幅広い疾患の診断につながります。
年齢やご都合などの問題で胃カメラ検査が難しい場合には、診断的治療を行います。症状から診断して胃酸分泌抑制薬を服用し、症状が改善するかどうかを確かめる方法です。
基本的には、内服加療を行います。
しかし、内服加療と言っても様々な種類があり、重症度や原因によって「胃酸分泌抑制薬」と「消化管蠕動機能改善薬」を組み合わせたり、「胃酸分泌抑制薬」と「粘膜保護薬」を組み合わせたりと状況によって処方薬は変わります。その為、状況を実際に把握することは非常に大事なことであり、出来る事でしたら胃カメラ検査を受けて頂く事をお勧め致します。また、症状が治まっても炎症が完全には治っていない場合も多く、完全に治るまでしっかり服薬を続けることが大切です。ごく稀に、内服加療では対応出来ない場合には手術を検討する事もあります。
満腹まで食事をすると、胃内容物の食道への逆流も多くなります。腹8分目程度を心がけてください。また、症状がある時は粘膜が傷ついている時ですので、刺激の強い香辛料等は控えてください。飲酒や喫煙もリスクになるため、可能でしたら控えてください。食物繊維や水分をたくさんとると便秘が解消して腹圧が下がり、再発リスクを下げることにつながります。
肥満解消は胃酸逆流の防止に効果的です。猫背や前屈みなどの姿勢や重いものを持ち上げる動作も逆流を起こしやすくするためご注意ください。また、腹部を強く締め付けるベルトやコルセットなども逆流を促してしまいますが、コルセットなどはやめられない状況である事が多々あると思いますのでご相談ください。
食後すぐに横になると胃内容物の逆流を促す事になりますので、食事から2時間程度経過してから就寝するようにしてください。それでも朝方の症状がお辛い場合には、少し上半身を高くして寝て頂く事もあります。
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