超音波検査
超音波検査
腹部超音波検査(腹部エコー)とは、人が聴く事ができない高い周波数の音波(超音波)を用いて臓器を見る検査です。腹部に検査用のゼリーを塗り、超音波を発信するプローブ(探触子)を当てて、跳ね返ってくる反射波を画像化して診断します。ただし、消化管ガスの影響や体型によって、画像の描出が難しい事がありますので、描出できた範囲内での評価となります。検査は20分前後と短く、ゼリーが少し冷たく感じる程度で痛みもありません。
肝臓、胆のう、胆管、膵臓、腎臓、脾臓などが検査対象となる臓器で、以下のような場合に検査が検討されます。
腹部超音波検査は、肝臓、膵臓、胆のう等の腫瘍をはじめ、脂肪肝や結石など生活習慣病と関連が強い所見も発見できます。一方、超音波が入りにくい部位があり、とくに膵臓は奥深い場所に位置するため観察しにくい場合があります。
肝臓
脂肪肝、肝血管腫、肝腫瘍、肝内胆管結石、肝のう胞、慢性肝障害、肝硬変など
胆のう・胆管
胆のうポリープ、胆のう結石(胆石)、胆のう腺筋症、胆管結石、胆のう炎、胆管拡張、胆のう腫瘍、胆管腫瘍など
膵臓
膵炎、膵腫瘍、膵石、膵のう胞など
腎臓
腎結石、腎腫瘍、腎のう胞など
検査時間は10~20分程度になります。※観察状況により所要時間は前後します。
基本的に、診察台に仰向けに寝て行われます。検査によって横向きや座った状態で行われる事もあります。
胸部から下腹部まで観察するため、腹部を十分に出して頂く必要があります。ズボンやスカートは、下着と一緒に骨盤位置まで下げて頂き、上半身は、胸の下までまくり上げ、腹部が観察できるように準備して頂きます。
超音波の通りを良くし、きれいな画像を描出するために検査用のゼリーを腹部やプローブに塗ります。
超音波を発信するプローブを腹部に当てて、モニター画像で腹部臓器の様子を観察していきます。検査中は、観察しやすくするためプローブを軽く押し当てたり、体の向きを変えたりします。また、息を吸ったり、吐いたりした状態で息止めをお願いする事があります(臓器を見やすい位置に動かしたり、肺や消化管ガスの影響を少なくしたりするためです)。
21時までに食事を済ませてください。21時以降、水やお茶などの制限はありません。
午前中の検査の場合
朝食は摂らずにお越しください。ジュースや乳製品などのカロリーがある飲料水も摂らないでください。(胃腸や胆のうなどが食事と勘違いして動いてしまうので検査が正確にできなくなります。)
水やお茶は1時間前まで飲んで頂けます。
検査後はすぐに食事を摂る事ができます。
午後の検査の場合
朝食はいつもの半分程度の量を約検査7時間前までに摂ってください。
(例14時検査であれば朝7時までに軽食を摂取)
※朝食は、卵・牛乳・油を使用した食事は避けてください。
昼食は食べる事ができませんが、水やお茶は1時間前まで飲んで頂けます。
当院では、腹部エコー検査以外に甲状腺エコー検査・頸動脈エコー検査もおこなっています。
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